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声優コース/ナレーターコース 受講生体験談

天沙羽 恵美さん

テレビ朝日アスクの声優養成コース、声優特別クラスを受講。現在、テレビ朝日アスク専属事務所「アスクマネージメント」に所属。最近、吹替えの現場から声が掛かる機会が増えてきている、アスク注目株のひとり。そんな天沙羽さんに現場でのお話をお伺いしました。

初めて出演された作品と、その時の感想など教えてください―――――

「ビッグ・リボウスキ」です。洋画の吹き替えですね。大先輩方のお芝居に衝撃を受け、とても感動した事を覚えています。非常に好き嫌いの分かれる作品でしたが、コアな部分に見え隠れする人間臭い温かさのある映画で、役者さんの表現でそれが際立ち、独特の世界が生まれる瞬間を体感しました。
一線で活躍されている方々の、マイク前でのお芝居を、初めて間近で観たわけです。鳥肌が立ちました。上がっていることを忘れてしまうほどに!

これまで出演された作品で、一番印象に残っているものは何ですか?―――――

どの作品も印象深いのですが…挙げるとすれば、「ハリウッドランド」でしょうか。1959年、TVシリーズ『スーパーマンの冒険』でスーパーマンを演じた、ジョージ・リーブスの謎の死を追った作品です。実話を基にしたものの吹き替えだったのですが、とても個性的な登場人物を、過度な芝居ではなく、個性を殺さずにリアルに演じる役者さんたちにびっくりしたのです。私がその世界を壊すわけにはいかないので、本当に緊張しました。 しかし呼んでいただいた演出家の方にはまだまだ実力が足りないと叱られた作品で、とても好きな映画だっただけに、私にとって課題が残る作品でしたね。 私の目標、『空気を作れる役者さん』が沢山いた、とても勉強になった現場でした。

仕事について日常生活や現場で、普段から心がけていることはありますか?―――

やはり、咽喉を大切にするということでしょうか…。私は正直言って、決して耳鼻咽喉が強い方ではありません。ただ、この仕事がどうしてもしたかったので、 肥大だった扁桃腺を切る手術を受けたのですが…。術後、きちんと台詞が言葉になるまでには、かなり時間がかかりました。縫い合わせた部分がひっつれて、 思うように発声出来なかったんです。その間、芝居の稽古に出ても台詞が上手く言えないので、本当に辛くて、不安で、改めて、この仕事をしていく上での、咽喉の大切さを知りました。…とは言え、人間ですから、体質的な事もありますし、絶対に風邪、病気にかからないというわけにはいきませんよね。なので、現場でも時間をみて飴をなめたり、家でも外でもうがいやマスクで、出来るだけ咽喉のケアをしています。

「現場で初めて知った、学んだ」ことはありますか?―――――

『ガヤ』の大切さでしょうか。(※注 ガヤとは、例えば街中や店の中など人が多くいる場所の背景音のこと。人で、がやがやしている音。現場ではその場の役者さん達で収録する)私は最初、台本にガヤを何十個と書き込んで行ってました(笑)
その場で色々パッと浮かぶか不安で…最近やっと言葉が出てくるようになったので、書くのはやめましたが。ガヤはとても大切です。勉強になります。 出演者が揃って、あっという間にスタジオ内が、事故現場や、刑務所の中、遊園地なんかに変わる…、いかに自分がその雰囲気を一瞬で作り出せるか、映画にどれだけ雰囲気というエッセンスを加えられるか、とても大切なことですよね。後は…、『ボイスオーバー』と『吹き替え』の表現の違いですね。(※注 ボイスオーバーとはテレビ番組のニュースやドキュメンタリーの外国人へのインタビューで、原語の外国語を小さくバックで流しつつ、翻訳された日本語を喋ること。現在は元が日本人の場合も多い。) リアルなものと、作品として物語を作り上げる上での台詞は、やっぱり表現が違いますよね。

授業で学んで実際の現場で役に立ったことはありますか?―――――

先生方からのお叱りや、アドバイスは自分だけの宝物です。 マイクワーク、演じる者同士の掛け合いなど色々ありますが、やはり、講師の方々、そして先輩の教えです。今まで沢山の先生に教えて頂きましたが、教えて頂いた事で、役に立っていないことは何一つありません。皆さんも授業を受けられていれば、お叱りや、アドバイスなど、色々な事を先生方から 教わりますね。それは自分だけの宝物です。現場で必ず役に立ちますよ! 人のお芝居やナレーションをよく聞いて勉強することも大切だと思います。

この仕事をしていて一番楽しいことは何ですか? または苦労したことなども―――

私は表現する事が大好きなので、一番楽しいことは、その役を演じられることです。外国の作品が、又は紙の上の文字が、私達役者によって、日本中に伝わる物語に変わって行く、その役目を担える事、その場に立ち会える事が幸せですね。 苦労したことは、現場で、『今のより、あと2歳若くしたバージョンを下さい』と要求された時と、子供の役を演った時、『その発声は、子供の体の大きさを考えていない。ちゃんと子供の体の大きさから出る声にして。』と言われた時、必死で表現した事です。

役者として演技するうえで、一番大切なことは何だと思いますか?―――――

心が無ければ何も伝わらないと思います 『心から演じること』だと思います。どんなに上手に原稿を読んでも、台詞を言っても、心が無ければ何も伝わらないと思います。 ちゃんと心から声にしないと、『こう読んでやろう』という、あざとさみたいなものが表に出てしまう気がします。

最後に今アスクで学んでいらっしゃる生徒さんたちに向けて一言お願いします。――

私はお仕事をいただけるようになるまで10年かかりました。当然今もぺーぺーです。日々勉強です。夢を諦めず、お互いに頑張りましょう!

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