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声優コース/ナレーターコース 受講生体験談

今井 厚恵さん

テレビ朝日アスクのナレーター養成コース、特別クラスを受講。現在、テレビ朝日アスク専属事務所「アスクマネージメント」に所属。テレビCMナレーション、企業PRビデオナレーションなどを経験後、 現在はテレビ朝日の情報報道番組「ワイドスクランブル」「やじうまプラス」のレギュラーナレーションを担当。現在は「やじうまプラス」(月)(木)(金)を担当中。

収録は夜の12時入り―――――

「やじうまプラス」では、OA前日の夜中に局入りし、ナレーションの収録をしています。
深夜12時。六本木、テレビ朝日6階の番組スタッフルームへ入ります。
そしてスタッフルームの一角で原稿待ち。原稿が上がった順に5階のブースや6階のMAルームに移動して収録していきます。(※MA室とは音の全く付いていない映像に効果音やBGMを付ける作業専門のスタジオ。テレビ番組のナレーションも主にこういった場所で収録される。)
収録が終わると一旦スタッフルームへ戻り次の原稿を待ちます。次の原稿が上がると叉移動して収録。この作業を繰り返します。
局入りと同時にすぐ収録が始まる日もあれば、2時間近く1本も原稿が来ない日も…
突発的な事件の発生、事態の急展開、情報の更新など様々なケースに対応しながらの作業を生放送に間に合うように行わなければならないので、日々状況が違います。

テストなしで本番!―――――

一日分のVTR本数は10本くらいで(アナウンサーの方が読んでいるものもありますので、番組中のVTR全てではありません)VTR1本の尺(※読む長さのこと)は2分~5分程度です。
内容は政治や事件などニュースが中心ですが、芸能ネタや情報コーナーなど、ニュースとはひと味違うテイストのものやボイスオーバーもあります。(※ボイスオーバーとはテレビ番組のニュースやドキュメンタリーの外国人へのインタビューで、原語の外国語を小さくバックで流しつつ、翻訳された日本語を喋ること。現在は元が日本人の場合も多い。)
収録方法は、画と尺に合わせて読むもの、画はなしで尺だけを合わせて読むもの、画も尺もなくナレーションだけを先に録ってしまうものがあり、様々です。
ブースに入り、まず原稿の最初の一行くらいを読み、声のレベル合わせをします。その後はテストなしですぐに本番です。

時間との勝負―――――

画と尺に合わせて録る場合、音(BGM)は既に付いている時と、そうでない時があります。原稿の文章とタイムを見ながら、同時にモニターの画とタイムコードも見て、更に、音が既に付いている時は音にも合わせて(ない時は想像しながら)ディレクターの方のキューサインで読んでいきます。
同時進行でいくつもの事をしなければなりません。OAギリギリでの収録だと、滑舌が悪かろうが、ニュアンスが違おうがOKテイクになってしまう所がとても怖い部分です。
以前やらせて頂いていた「ワイドスクランブル」もそうでしたが、生番組は時間との勝負というような雰囲気があり、スタッフの方もよく走っていますし、現場の緊張感がこちらにも伝わってきます。

ひたすら待機―――

4時~5時頃には一通りの収録が終わり、あとは変更や追加に備えてOA終了まで6階MAルーム脇の待機スペースに移動してスタンバイ。
一部分だけ録り直しのケースも多く、最初に読んだ時のトーンやテンションに合わせなければなりませんが、微妙にズレている事も多々あり、まだまだ修行が足りないと反省と試行錯誤を繰り返しながらの毎日です。

そして終了は朝8時頃。前夜からの拘束時間は約8時間ですが、収録と移動で約2時間、あとはひたすら待機です。待機時間が非常に長く、いつ収録が始まるかわからない状況なので、待機中は常にアイドリング状態で、集中力を持続させなければなりません。

各コーナーのOA時間―――――

●5:25頃~ 朝いちヘッドライン

●6:52頃~ 7時のクローズアップ

●7:46頃~ やじ魂(やじたま)

とにかく挨拶―――――

現場では、とにかく挨拶をきちんとしよう心がけています。人数が多く、曜日によってメンバーも異なりますが、出来る限り名前や役割分担を覚えるようにしています。原稿について質問する事もありますが、誰がどのコーナーのどの原稿を担当しているか、どのような役割分担になっているかを把握しておくと質問する際もスムーズに出来ます。現場がピリピリしている事も多いので、話しかけるタイミングにも気を付けています。
叉、レギュラー以外のCMやVPの現場には、クライアントの方も含めて初対面の方が大勢いらっしゃいます。最初にきちんと挨拶をすることがコミュニケーションの第一歩で、現場での進行を円滑に進めることにも繋がると思います。

体調管理は慎重に―――――

疲れが溜まってくると体も神経もバランスが悪くなるので、睡眠と食事をしっかり取って早めにリセットするようにしています。それから、局内の待機スペースは空調が強かったり乾燥していたりするので、ストールや水、のど飴を持参したりしています。 体調管理については、予防と早めのケア、意識するだけでかなり結果は違うと実感しています。この仕事を始めて自分の身体の変調に敏感になりました。

予備知識は普段から収集―――――

現場での作業をスムーズに進める為にも、日頃からニュースはマメにチェックして、予備知識を持って現場に入るように心がけています。原稿の中身を理解する時間の短縮になります。叉、原稿には書かれていない背景も知っておくと、イメージを掴みやすいと思います。

やはり必要なのは創造力、イメージ―――――

昔、宇崎竜童さんが、山口百恵さんにプレイバックパートⅡを“100メートルを全力疾走して彼の所に行った感じで歌ってみて”と指示を出して、百恵さんが見事に応えたというエピソードを聞いた事があり、強く印象に残っています。ナレーションの現場でもそんな抽象的な指示が出されることがあります。自分が対応出来ているとはとても思えないので、回答にはならないかもしれませんが、やはり必要なのは想像力、イメージ。実体験の中からその状況に近い感情を引っ張り出してきて再現する作業をいかに素早く行えるかということでしょうか。日常の様々なシーンの中で自分はどんな感情を抱いているのか、自然に感じるだけでなく、何かを感じ取る意識を持つことによって自分の感情にもっと敏感になれるような気がします。これは以前、アスクの授業で言われ続けていた事の受け売りでもありますが、自戒の念を込めて書いています。

ボイスオーバーは現場で初体験―――――

VOは現場で初体験でした。画なしでVOを録る事も多く、OAを観て、画の雰囲気と全然合っていなくて愕然とすることも。 逆に画に合わせる場合も、尺、ニュアンス、口元の動き、感情の度合い、なかなか思うように出来ませんが、無理に作ろうとしない事が違和感を感じさせないポイントだと思います。

授業で学んで現場で役に立ったこと―――――

実際に現場で使われた原稿が授業の題材になっていたので、授業中はもちろんですが、OAされたものを録画しての復習は大変役立ちました。題材もテレビ番組、VP、CMと豊富で、更にそれをスタジオで収録出来る!実践さながらの授業のおかげで、初めて現場に出たときに戸惑わずに済みました。スタジオを使っての授業は本当に貴重な体験でした。更に、現場の厳しさなども授業の話の中に盛り込まれていたので、自分の甘さを見直したり、メンタル面の強化につながったと思います。

やっと本当にやりたい仕事にめぐり合えた―――――

私はOL生活10数年を経て、退職後にナレーションの勉強を始めたのですが、アスクに入って初めての授業で、マイクの前に座って原稿を読ませて頂いた時に感じた興奮と快感。あの感覚は今でも忘れられません。 やっと本当にやりたい仕事に巡り会えたというあの時の思いは、今も変わりません。 初めてテレビで自分の声が流れた時は、やはり嬉しかったです。今は、現場に行けること、マイクの前に座れること自体がとても嬉しいし、沢山の人に支えて頂いている事をとても有り難く思っています。プレッシャーは常にありますし、肉体的な疲労を感じたり、落ち込むことも頻繁にありますが、好きな事が出来る喜びの方が大きいので、苦労しているという実感はありません。

旅の素晴らしさをナレーションを通じて広めたい―――――

紀行ものドキュメンタリーをレギュラーで! この仕事を始めた頃の目標です。私は以前、旅行会社に勤めていたのですが、旅の素晴らしさをナレーションを通じて広めていけたら素敵だなと考えています。日本国内をはじめ世界各地の名所、旧跡、文化、人々などを紹介する番組に携われたら嬉しいですね。目標実現に向けて、少しでも多くの経験を積みたいと思っているので、どんなナレーションにも挑戦したいと思っています。

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